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2022 年度全国スクールリーダー育成研修「第17回実践交流会」(2022.08.20)

2022.09.06

  • 大学院受験生・研究者の方へ
  • 一般の皆様へ
  • 在学生・卒業生

 教育学研究科 教育実践コラボレーション・センター E.FORUMでは、2022820日(土)に、吉田キャンパス総合研究2号館において「第17回実践交流会」を開催しました。コロナ禍により定員を制限しましたが、総勢33名(午前19名、午後33名)の教職員や教育委員会関係者の方々が参加してくださいました。3年ぶりの対面での開催ということもあり、とても活気のある会となりました。

 午前の実践交流では、はじめに参加者の方々に簡単な自己紹介をしていただき、それぞれの関心のあるテーマに沿って、グループ分けを行いました。グループでは、各自が持ち寄った実践資料をもとに交流を深めました。参加者からは、「校種を越えた先生方と交流することによってさまざまな視点から自身の教育活動を捉えなおすことができた」「様々な方との対面での交流により、学校現場の変革のプラスの面とそれに伴う課題の両面を発見できた」「全国の、様々な立場の先生や管理職、研究者の方々と一緒に、実践交流や学校現場の情報交換ができてよかった」「リアルの実践交流会を開いていただいた事に何よりも感謝いたします。初めてオンラインではないE.FORUMに参加して、年齢、立場関係なく、尊重し合いながら意見を交わす場の雰囲気がすごく楽しかった」といった感想が寄せられました。

 午後は、高山敬太教授による講演「気候変動の危機と日本の学校 ――道徳と国語を巡る議論を読み直す」を行いました。講演の後半では、質疑応答の時間を設け、フロアからさまざまな質問や感想が述べられ、議論を深めることができました。参加者からは、「海外からの視点で、日本の教育を再評価していただいたことで、PISAに振り回されている日本の教育を俯瞰する視点をいただいたように思います。個人的には、自然を対象化せずに、畏敬の念を抱くことによって、気候変動に対して主体的に関わろうとする姿勢が失われているのではないか?という問いが浮かびました。そのことも、日本の教育を相対化する視点がないと、検証も改善もできないので、非常に有益な視点をいただいたと思っています」「環境教育と国語、道徳のつながりを意識すると共に、教育が学習者をある意図のもとに変革する強力な営みであることを改めて感じさせられました。それだけに、教師は常に自分の仕事を問い直す責務をもつのだとも思います」「ご講義の中で、『移りゆく心情の読み取り、感情移入』『テキストの内側に立つ』というお話がありました。実は日本特有のものであると知って、揺さぶりをかけられました」「『ごんぎつね』のお話が、今日の先生のお話はecologicalな視点では存在すべき教材として生き生きと生まれ変わったようで、うれしかったです。先生のお話をお聞きして、海外との比較の視点で日本の教育文化をもっと知りたいと思いました」といった感想が寄せられました。

 E.FORUMでは、引き続き実践に役立つ知見を得られる、楽しくて元気の出る研修を提供していきたいと考えております。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。

自己紹介の様子


自己紹介の様子


グループワークの様子


グループワークの様子


グループワークの様子


講演する高山敬太教授


質疑応答の様子


質疑応答の様子


質疑応答の様子