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大学院受験生・
研究者の方へ

⽐較教育政策学コース
  1. 比較教育学分野 国際的ないし世界的視野に立って、各国・民族の教育制度、政策、実践、理論について比較考察をしている。各国別の調査研究のみならず、国家体制の転換や社会状況の変化に伴う教育制度の変容などに関する比較分析を行っている。また、国境を越えた教育現象、トランスナショナルな高等教育についても比較研究を推進している。
  2. 教育行政学分野 公教育を支える教育行政の役割、組識、基本原理、理論、関連法規・財政ならびに諸政策や制度設計などを対象とする研究分野である。政策科学的視点から教育組織体における政策形成・実施過程・評価のシステムを解明する。様々な段階・領域における教育システムの改善をめざし、現状分析、歴史研究・比較研究などにより、法制度・財政を含む教育政策提言の基礎となる研究を行っている。
  3. 文化政策学・社会教育学分野 今日の教育は、学校教育や家庭教育の枠を超えて生涯にわたり継続されている。こうした生涯学習社会の要請に応えて、文化政策学はグローバルなパブリック・ディプロマシー(広報文化外交)からローカルな地域振興政策にいたるまで幅広い文化領域を研究する分野である。社会教育学は個人や集団の多様な学びや経験、人間の形成・相互関係などに注目した研究を行っている。

教員紹介

南部 広孝(なんぶ ひろたか)教授

比較教育学分野:高等教育改革の国際比較

高等教育改革に関する国際比較研究を進めている。最近は、東アジア諸国における大学入学者選抜制度の改革や国家体制の転換に伴う高等教育の変容、教育制度の国際転移と土着化などに関心を持っている。業績としては『中国高等教育独学試験制度の展開』(東信堂、2009年)、『東アジアの大学・大学院入学者選抜制度の比較―中国・台湾・韓国・日本―』(東信堂、2016年)、『付加的プログラムの展開から見たアジアの大学教育』(共編著、広島大学高等教育研究開発センター、2017年)などがある。

佐野 真由子(さの まゆこ)教授

文化政策学:文化交流史・外交の文化史、国際文化論

幕末の開国以来、近代日本の国づくりは、国際社会のなかで日本文化の将来をどう構想し、どう立ち上がらせていくかという選択の連続であり、その意味で、政治・外交や経済活動を含め、広義の文化政策にほかならなかった。各時代にそうした営みを最前線で担った人々に注目する 歴史研究を軸に、文化政策の諸分野における実務経験をも踏まえながら、制度論に陥らない「大きな文化政策学」の構築をめざしている。近著に、『幕末外交儀礼の研究――欧米外交官たち の将軍拝謁』(思文閣出版2016)、『万国博覧会と人間の歴史』(編著、同 2015)など。

服部 憲児(はっとり けんじ)教授

教育行政学分野:教育の改善と教育政策

教育を改善するための方策について、教育政策の視点から研究を進めている。欧米(主にフランス)における高等教育の大衆化に伴う諸問題への対処法、日本の大学現場における教育改善の取り組みなどに関心を持っている。近年の成果としては『フランスの教員養成制度と近年の改革動向』(単著、ジアース教育新社、2022年)、『コロナ禍で学生はどう学んでいたのか』(共著、ジアース教育新社、2021年)、『教育行政提要(平成版)』(共著編、共同出版、2016年)などがある。

開沼 太郎(かいぬま たろう)准教授

教育行政学分野:教育の情報化政策や教職教育、教育財政

教育の情報化政策を中心に、私学助成制度などの教育財政や法制度、校種間・学年間等の接続性を意識したカリキュラム・マネジメントをはじめとした教職教育等の政策課題に関心がある。 近年の成果としては『教育法規スタートアップ・ネクスト~Crossmedia Edition』(共編著、昭和堂、2019年)、『新・教職教養シリーズ2020 第14巻 教育経営』(共著、協同出版、2017年)、『幼小連携カリキュラムのデザインと評価』(共著、風間書房、2014年)などがある。

奥村 旅人(おくむら たかひと)講師

生涯教育学:生涯教育思想、社会教育史、労働者教育

学校教育システムの“外側”で生じる、人間の自己形成について考察している。学齢期ではない人々、学校ではない空間、無意図的・偶発的な「学び」などに着目しつつ、個々人の生涯における教育の意味について考えたい。とりわけ、労働という営みや(被)雇用という状態と関わって行われる教育に関心を寄せており、現在は「労働学校」や企業内教育、あるいはサークル活動といった教育/学習活動が、人の生において持ち得る意味について研究している。