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教育学研究科附属臨床教育実践研究センター公開講座を実施しました。(2016.10.02)

2016.10.07

教育学研究科附属臨床教育実践研究センターでは、毎年、深刻化する教育問題への取り組みの一環として、現代人のこころの理解に主眼をおいた公開講座を開催しています。

今年度は、センター客員教授で英国精神分析協会訓練分析家・スーパーヴァイザーのジャン・アブラム氏を講師として、10月2日(日)の午後1時から、京都テルサにて行われました。当日は心理臨床家や医療従事者、教育関係者、学生など約70名の参加がありました。

講演では、第1部において「受胎告知」の場面が描かれた宗教画と、現代の芸術家であるリノ・マノッチの作品が紹介され、そこに共通して描かれているテーマについて解説されました。第2部においては、精神分析家のウィニコットの母子関係についての理論が紹介された後、第1部で紹介された作品群に表れているテーマと、精神分析をはじめとした心理臨床実践において、セラピストとクライエントとの間に起こっていることの共通性について論じられました。指定討論では、主に実践におけるセラピストとクライエントの関係性について、講演内容を基にさまざまな視点から議論がなされました。参加者の感想からは、普段にはない視点からの講演に刺激され、考えが深まったり、さまざまな連想をかきたてられたりするような機会となっていたことがうかがわれました。

本講座は例年参加者から大変好評を得ており、来年度以降も、現代社会の複雑なこころの問題を理解するための視点を一般市民に向けて広く提供できる場となるよう開催していくことを考えています。

koukaikouza

講演に聴き入る受講者