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京都大学大学院教育学研究科E.FORUM講演会

2019.02.28

  • 一般の皆様へ

12月15日、東京都立多摩高等学校・教諭の望月未希先生に、「進路多様校における、社会に開かれた教育を通したカリキュラム開発」と題して、ご講演いただきました。

ご講演当日は、教育課程論受講生72名、E.FORUM会員6名、その他10名、計88名と多数に参加いただきました。教育課程論受講生は、将来教職に就くことを目指している学生たちです。府外からはるばる来られた先生方もおられました。

望月先生は、生徒のモチベーションが低い状況を改善するため、「地域社会とのつながりをもつ社会に開かれた教育課程を編成することで、生徒たちを勇気づけ、教育効果を高めることができる」との仮説を設定しておられました。そして、この仮説をもとにしたカリキュラム・マネジメント実践の具体的実例についてお話いただきました。単に基礎学力を向上させるだけの格差是正に疑問を感じた望月先生は、様々なきっかけを用意して生徒が自分からやりたいことを見つけられる環境を作り上げることを目指しておられました。望月先生の実践は、学校教育の役割について再考させられるものでした。

 受講者から寄せられたコメントの一部を紹介します。

・つながりをもち、自身を生み出すことについて、学習者に自信をもたせることは、学習者の学習に対するインセンティブをつくることに効果的であることに強く共感しました。

・「格差の再生産」の話はよく聞きますが、そこに対する具体的な取り組みを聞く機会はなかなかなかったのでよい経験になりました理想論だけでなく、現実を見すえながら、社会とのつながりによって自信を生み出していくプロセスがとても勉強になりました。

・先生の言われるフックにひっかかってはいるけど、ここから先、外にむかって生徒自身が考え始めているのかもしれないとポジティブに考えると、生徒たちの成長を待つことが楽しみになりました。

・先生の迫力に元気をいただけました。主体性を育てることの大切さをあらためて感じます。

・学びの場の拡張をもっと意識してやっていくべきと感じました。教師、家族、教育環境等はなんとなく意識していましたが、地域への拡張はなかなか難しいと感じていました。今日、具体策をお聞きできたので、参考にしたいと思います。

望月先生の教育にかける希望とその具体像が実感できるご講演であったことがうかがえるコメントが受講者から多数寄せられました。

受講の様子

講演される望月先生