京都大学 大学院教育学研究科 教育学部

教育学研究科教育認知心理学講座では，学部生・大学院生・教員・一般の方々を対象として，2016年6月9日（木）16:30～18:00（講演75分＋ディスカッション15分）に，京都大学教育学部第一会議室において，榊美知子氏による講演会を開催しました。

榊美知子先生は，現在，英国・レディング大学に研究専門教員として在籍され，記憶と感情の複雑な関係について認知実験を用いて明快に実証する数々のご研究を次々と発表されています。今回のご講演では，とりわけ，感情が認知的処理に促進効果と抑制効果を与えるメカニズムに焦点を当てて，榊先生がこれまでに実施してこられたさまざまな認知心理学の実験から得られた最新の知見についてご紹介をいただき，その後，聴講者との議論を行いました。

当日は，学内外から約40名が参加し，非常に密な議論の場となりました。具体的には，認知心理学の観点から見た人間の感情と記憶のデザインについて活発な議論が交わされ，参加者からは，「記憶と感情は密接に関連しており，その様相をさまざまな手法（認知実験，計算機シミュレーション，脳機能イメージング，内分泌指標など）から多元的に検証している点が非常に勉強になった」などの感想が寄せられました。

榊先生の講演会の様子