第27回リカレント教育講座 「心の教育を考える―発達障害と情緒―」(2025.8.3)
2025.08.26
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教育学研究科附属臨床教育実践研究センターでは、年1回、学校教育現場をはじめとする様々な現場で子どもに関わる専門家(幼・小・中・高校教諭、養護教諭、児童養護施設関係者、心理臨床専門家等)を対象に、研修活動の一環として、リカレント教育講座を開催しています。これまで不登校、非行、いじめなど、現代の教育現場で大きな問題となっている現象を通じて、子どもの心や教育について検討を深めることを狙いとして開講し、毎年全国から、多数の教師や臨床心理士等の専門家の参加を得てきました。
第27回となる今回は、「心の教育を考える-発達障害と情緒-」を全体テーマとして、令和7年8月3日(日)に開催し、約100名が受講しました。
午前の部では、発達障害の支援や教育現場等における子どもの臨床に造詣の深い、岡田俊先生(奈良県立医科大学教授/児童精神科医)・高嶋雄介先生(天理大学教授/臨床心理士)をお迎えし、「発達障害と情緒」をテーマとしたシンポジウムをおこないました。シンポジウムの前半では、2名のシンポジストから、発達障害についての基本的な理解から、当事者の体験世界や、生じうる困難とその背景、さらには支援者としてどのように関わるか、といったことについて、医学的な視点や心理臨床学的な視点など、多角的な視点からご講演いただきました。シンポジウムの後半には、受講者を交えた質疑応答の時間を設け、教諭や心理職、医療職など、さまざまな立場から、重要な観点についての質問が多く寄せられ、ディスカッションが活発に行われました。
午後の部では、4つの分科会にて、当研究科教員や当センター国内客員教員等が講師を務め、教育現場における心の問題に関する事例研究を行いました。事例研究では、教育現場における事例を素材として、受講者と講師との間で様々な意見が交わされました。最後に全体会にて、各分科会のディスカッションのシェアが行われました。
当講座に関するアンケートでは、参加者から、「普段、子どもと関わる中で見落としていたこと、わかっているつもりで支援に取り入れることができていなかったことを再確認できました」「具体的な事例から、今後の自分の学校での動き方のヒントになりそうなことがたくさんありました」「多職種の先生方のご意見を聞くことが出来る貴重な機会でした」などの感想が寄せられ、大変好評でした。
教育現場における心の問題についてじっくりと検討していく場として、来年度以降も本講座を引き続き開催していく予定です。



