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2022 年度全国スクールリーダー育成研修「第18回実践交流会」(2023.03.21)

2023.04.25

  • 大学院受験生・研究者の方へ
  • 一般の皆様へ
  • 在学生・卒業生

 教育学研究科 教育実践コラボレーション・センター E.FORUMでは、2023321日(火)に、吉田キャンパス吉田南総合館において「第18回実践交流会」を開催しました。北は仙台から西は広島まで、総勢62名(午前24名、午後62名)の教職員や教育委員会関係者の方々が参加してくださり、とても活気のある会となりました。

 午前の実践交流では、はじめに参加者の方々に簡単な自己紹介をしていただき、それぞれの関心のあるテーマに沿って、グループ分けを行いました。グループでは、各自が持ち寄った実践資料をもとに交流を深めました。参加者からは、「事前ではなく、その場の自己紹介でグループ分けをしていただけるところ[が良かった]です。時間がかかることで賛否あると思いますが、自分にとっては有意義な時間でした。それはたくさんの人のことを知れるとともに、グループ分けの仕方を学ぶ機会でもあるからです。その後は[グループごとで]少人数になるので、また話がしやすくて良かったです。助言者にも素晴らしい先生が入っていただけるので、大学のゼミのような時間が持てるのは社会人になるととても貴重です」「実践交流会で参加者が互いに学び合う関係になっているところが本研修の大きな特徴であると思います」「多くの方を温かく受け入れ、何でも気軽に話せそうな雰囲気を作ってくださっていた点、一人あたりの発表時間を決め、各グループに交流会の進行を調整くださるファシリテーターがいらっしゃった点、現在行っている授業の報告や、これから取り組もうと思っている授業の計画など、具体的な教育実践内容を持ち寄って少人数でお話しできる点[が良かったです]」「教育実践の交流、人脈がつくれたことは、これからの教育実践の貴重な財産になります。職場の中では、タスクをまわす同僚という側面が強く、アイデアの交流においても運用場面や執行場面に比重をおいて考えることが多くなる。でもここでは、まっすぐに向いて意見交換したりできる」といった感想が寄せられました。

 午後は、松下佳代教授による講演「対話型論証による学びのデザイン――教科と総合での探究をどうすすめるか」を行いました。講演の中では、実際に「対話型論証モデル」に取り組んでおられる兵庫県たつの市立龍野小学校教頭の石堂裕先生からの実践報告もありました。講演の後半では、質疑応答の時間を設け、フロアからさまざまな質問や感想が述べられ、議論を深めることができました。参加者からは、「探究を教科にどう取り入れていくのか、迷っていたのですが、本日の先生のご教授のおかげで光が見えました。大学で、指導法を示していただけるとは思っていなかったので、時間をかけて行った甲斐がありました。感謝申し上げます」「ご著書の内容を直接ご講演でお聞きでき、よくわかりました。[中略]様々な課題がある中でも、『いいね』がつく世界でないと安心できず、他者と関係がうまく作れず、ややもするとすぐに社会の分断や分離が進んでいきそうな中で、学校教育で身につける大事な力としての対話型論証()が重要であるというお話がよくわかりました。特に、対立意見からも学び、場合によっては良いものは結論に取り込んでいくバージョン34の結論につながる『点線』は素晴らしく、社会の分断を超えていく可能性を感じました」「教育実践の例をいくつか具体的に挙げて分かりやすく説明してくださり、大変勉強になりました。対話型論証モデルによって、対比的に物事を捉えるだけでなく、多面的、多角的に物事を捉え、思考を活性化させるためのツールとして使えることを示してくださり、深い思考とそれを表現していく手段として、興味深く拝聴しました。来年度の授業でどのように活用できるか、いろいろと楽しく試してみたいと思います」といった感想が寄せられました。

 E.FORUMでは、引き続き実践に役立つ知見を得られる、楽しくて元気の出る研修を提供していきたいと考えております。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。

グループワークの様子1

グループワークの様子2

グループワークの様子3

グループワークの様子4

講演する松下佳代教授

実践報告をする石堂裕先生

質疑応答の様子