人は自分の環境や周囲の人々をどのように認識し、理解し、それらについてどのように思考をめぐらせ、自己の知識・信念体系の中に取り入れてゆくのか。認知心理学の主要な課題は、記憶、思考、言語、知識、意思決定、イメージ、感情といった種々の心のはたらきを実証的な手段を用いて解明してゆくことにある。本講座では、教育に関わる心理的諸現象を認知心理学の方法を用いて幅広く研究している。特に、子どもの認知発達・教授−学習に関する研究、思考・言語・知識獲得やそれらを支える記憶課程に関する研究、顔・表情の認識など対人理解やコミュニケーションに関する基礎研究を行っている。
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- 子安増生(こやす ますお)教授
- 発達心理学:視点理解、心の理論、創発的思考
心が単一のものでなく、相対的に独立して機能する幾つかの単位に分かれるとする「心のモジュール説」の立場に立ち、子どもの他者理解の発達を空間認識モジュールである「視点」、自−他認識のモジュールである「心の理論」、言語認識モジュールの1つである「メタファー」等の問題と関連づけながら、他者の言葉や行為の背後にある意図等の理解が、幼児期から児童期にかけて発達する過程を実験的に検討する研究を行っている。
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- 吉川左紀子(よしかわ さきこ)教授
- 認知心理学:顔・表情認識とコミュニケーション
顔に含まれるさまざまな情報(個人特性、表情、視線等)が他者理解やコミュニケーションにおいてどのような役割を果たしているのかを明らかにするために、顔、表情の認識、記憶、および表情による感情伝達に関する研究を行なっている。最近はとくに(1)動きのある表情からの情動認知、(2)表情と視線の相互作用、(3)顔の記憶表象の形成と変容の問題を中心に研究を行っている。手法としては、認知心理学の実験パラダイムを用いた行動実験およびプロンプタを用いたリアルタイムコミュニケーションの行動解析等のほか、最近はfMRIなどを用いた神経科学的アプローチも取り入れている。
- * こころの未来研究センター センター長
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- 楠見 孝(くすみ たかし)教授
- 認知心理学:比喩・類推、知識、熟達化、意思決定
知識の獲得、構造、利用を、実験やニューラルネットワークによるシミュレーションによって、つぎの観点から研究を進めている。(1)人が、学校や職場で知識を獲得したり、スキルに熟達化する過程とそれを支える実践的知能や類推的思考、(2)比喩理解や問題解決、創造性、記憶を支える柔軟な知識構造、(3)推論や意思決定、リスク認知と、それにともなう感情についての研究を行っている。
- homepage: http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/cogpsy/personal/Kusumi/index-j.htm
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- 齊藤 智(さいとう さとる)准教授
- 認知心理学:記憶・作動記憶、言語産出、言語理解
人間の記憶のメカニズムと、言語処理などの種々の認知過程の中で必要となる記憶の役割を、二重課題法(dual-task methodology)や個人差分析法(individual differences analysis)を用いて研究している。とくに、(1)リーディングスパン・テスト(reading span test)に関する実験的検討、(2)アクション・コントロールにおける音韻的記憶の役割についての研究、(3)スピーチ・エラー誘導法を用いた記憶過程の研究を行っている。
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- Moisés Kirk de Carvalho(カルヴァーリョ・モイゼス・キルク) 助教
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