「宗教」現象に着目した心理臨床に関する研究コロキアム
研究代表者:東畑開人
研究メンバー:中藤信哉・西浦太郎・菱田一仁・渡辺潔・長崎励郎・佐藤健・山村総一郎・森田健一・谷野幸子・淀直子・内藤みちよ・酒井律子・根本真弓
研究概要
このコロキアムでは、従来面接室の中に閉じ込められていた心理臨床家の眼差しを、クライエントの「暮らし」の方へと向けていくことを目的としています。
具体的には「宗教」に注目して、周縁性を帯びたトポスへとフィールドワークを行い、そこでの体験をもとにディスカッションを行い、人間が暮らす場とはいかなるものであるのかの探求を行います。これまでの活動としては、南朝悲劇の舞台である奈良県川上村へと研究メンバーと赴きました。そこでは、自天王に思いを馳せる者や、山のトポスに着目する者、各人がそれぞれの体験を通して、川上村をイマジネーションの中での理解していくことが目指されました。このとき、研究メンバーとして教育社会学の院生に入ってもらい、学際的な視点からディスカッションを持つことを大事にしています。そのため、本コロキアムのメンバーは、心理臨床学に留まらず、文化人類学や民俗学などの知見を活かしながら、研究活動を展開しています。
このようなフィールドワークという方法は、いまだ心理臨床学にとっては馴染みの薄い方法ではありますが、今後時代の変化に応じてクライエントの質が変化していくことが予想される中で、彼らの「暮らし」の場へと想像力を広げることを可能にする方法として、心理臨床実践に資するものとなると考えています。
