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Last-Modified: 08-Mar-10 23:11:04. JST

情報・メディア・コミュニケーションの社会的機能と役割に関する実証的研究


研究代表者:野口剛
研究メンバー:赤上裕幸・大田誠二・山崎貴子・井上烈・岡田丈祐・岡田薪子・長崎励郎

研究概要
目的
 現在,国境を越えて人やモノが活発に移動するようになり,世界中のあらゆる場所で人種,宗教,言語,文化,価値観などの混淆や衝突が起こっている.われわれのライフスタイルや考え方も,このようなグローバル化の流れに多かれ少なかれ影響を受けざるを得ない.また,産業構造の変動により脱工業化・脱近代化がますます進行し,情報・知識・サービスの重要性も以前にも増して高まっている.こうした潮流の中で生きるわれわれにとって,今回のテーマである「情報・メディア・コミュニケーション」はとりわけ重要な意味を帯びてくるだろう.これらのキーワードが包括する概念はかなり広いのだが,ここでは,これらの言葉を厳密に定義しようとするあまり,その含意を無理に切り詰めてしまおうとは思わない.むしろ「情報・メディア・コミュニケーション」にとっては,こうしたとらえがたい意味の広がりやゆらぎ,あるいはズレこそが,異なる人種・民族・文化・価値観どうしを結びつけたり隔てたりする源泉となっていると考える.
 さて本研究では,上述した前提を踏まえ,メディアの社会的機能とその役割を明らかにすることを目的とする.さまざまな考え方やライフスタイルを体現する個人や集団は,それぞれどのようなコミュニケーションをおこない,どのようにして自他の価値観を意味づけているのだろうか.また,とりわけメディアそのものだけに研究対象を限定するのではなく,そのメディアが流通したり用いられたりするなかでの社会的コンテクストをも考察の対象にしたい.

方法
メディアの社会的機能と役割を明らかにするうえで,まずはメディアとのかかわりから特に重要と思われる3つの領域を設定し,それぞれの領域における対象に応じて,いくつかの研究方法を採用する.対象とする領域はそれぞれ,
 ① 生活とメディア
 ② 学問とメディア
 ③ 文化とメディア
の3領域である.これらの領域は必ずしもはっきりと分けられるわけではないが,雑誌メディアを例にとれば,どの雑誌もある程度はそれぞれの領域に対応するといえよう(①『主婦の友』のような婦人雑誌など,②『マス・コミュニケーション研究』のような学会誌や『中央公論』のような総合雑誌など,③美術雑誌など).これら領域とメディアごとの特性に応じて,計量的アプローチ(再び雑誌を例に取れば,執筆者の社会的属性と記事内容の相関関係や雑誌読者集団と購読雑誌の対応分析など)と,質的アプローチ(雑誌の内容分析,記事のレトリック分析など)とを併用したい.

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