ホーム > 教育活動 > 研究開発コロキアム

Last-Modified: 08-Mar-10 02:21:00. JST

現代の家族状況から見る子どもの社会情緒的発達



研究代表者:本島優子
研究メンバー:石井佑可子・川﨑裕美・大槻綾

研究概要
 子どもは多様な社会的文脈の中で発達していきます。特に家族は、子どもが発達していくうえで、もっとも身近で直接的な、重要な社会的文脈の場となっています。現代の日本では、晩婚化、少子化、核家族化、離婚の増大(それに伴うひとり親の増加)、虐待・ネグレクトの急増などにより、子どもを取り巻く家族のあり方が大きく変貌しつつあります。家族の形態や構造、機能が大きく変遷していくなかで、子どもは、家族という社会的文脈のなかで、どのように発達を遂げていくのでしょうか。また、子どもの健やかな心理的発達を支える家族のあり方とはどういったものなのでしょうか。
 私たちは、子どもにとってもっとも身近で重要な育ちの場である家族という社会的文脈から子どもの発達を検討し、さらには子どもの健やかな発達を支える家族のあり方について、発達心理学の立場から検討していきたいと考えております。特に、子どもの社会情緒的側面に関わる発達や問題(アタッチメント、仲間関係、対人行動、非行・反社会的行動など)に焦点を当て、インタビューや観察、質問紙を用いて、現代の家族状況の観点から検討を行いたいと考えております。
 例えば、夫婦関係や家族の情緒的風土が、子どものアタッチメントや母子間の情動的コミュニケーション(情動調律)にどのように影響するのでしょうか。また、子どもの自己概念の発達に、親子関係がどのような影響を与えるのでしょうか。また、青年期の非行少年はどのような対人行動や社会的スキルの傾向があり、またそれは家族関係とどのように関連しているのでしょうか。これらの問いに関して、私たちは、実際にインタビューや観察、質問紙を用いて、実証的に検討していきたいと考えております。
 子どもにとって家族はもっとも身近で重要な育ちの場と言えます。家族という文脈から子どもの発達を検討することで、大きく変貌しつつある現代の日本の家族状況において、子どもがどのように発達していくのか、また子どもの健やかな発達や適応を支える家族のあり方とはどのようなものなのか、発達心理学の立場から、貴重な知見を示すことができるのではないかと思われます。

Page Top