学校現場における心理臨床的関わりについての実践的研究―新しい学びと育ちの場・洛風中学校でのとりくみを通じて
研究代表者:井上明美
研究メンバー:畑中千紘・布柴靖枝・小西佳世
Ⅰ 研究の目的
洛風中学校は新しい「学び」と「育ち」の場として不登校の生徒のために創られた新しい形態の学校である。本研究において、研究参加者は実際に洛風中学校に赴き、現場教師と合同の事例検討会やディスカッションを行う。生徒や学校への理解を深めながら、心理臨床的、および教育的、発達的な視点を併せ持った関わりについて考えていく実践的な活動を中心とする。さらに、洛風中学校に先駆けて設立された不登校生のための公立学校や特別な思いの下に設立された子どもの自立を支援する、あるいは自由や自己決定を教育目標とする学校を訪問することで、学校という場で、心理臨床に何が求められ、何が出来るのかを考えていきたい。
Ⅱ 研究の概要
【活動概要】
当初、洛風中学校での事例検討会は、2005年度に臨床実践指導学講座(臨床教育学博士後期課程)に所属する院生の授業科目として開設された。2年間の実践交流を終え、本年度は教育学研究科の学校臨床研究会を母体として、中学校教員が提供する事例検討会だけでなく、洛風中学校設立の経緯及び目的、これまでの取り組みなどの基本的理解を深めるための教員との交流の場を持つ。同時に、研究目的達成のために、洛風同様、特別な意図に基づき創設された学校を訪問する。
【活動状況】
2007年10月 洛風中学校訪問
事例検討会・見学・交流および研究のための打ち合わせ
2007年12 月 洛風中学校訪問
基本的理解を深めるための教員との交流・打ち合わせ
2008年1月
黄柳野高等学校(愛知県)訪問
学校見学・教員、SC、生徒との交流
きのくに子どもの村学園(和歌山県)訪問
学校見学・活動参加、交流
八王子市立高尾学園(東京都)訪問
学校見学・授業参観・教員、SCとの交流
【成果】
洛風中学校訪問では、桑原教授、矢野教授、皆藤準教授参加の下事例検討会を持ち、事例を通じて洛風中学校の教育目標や日々の実践、課題に触れることが出来た。また、特別な意図の基に設立された学校訪問では、教員と心理職のそれぞれの専門性を行かした取り組みと連携、子どもへの熱い思いを知り、改めて学校の存在意味と心理職のあり方を考えさせられた。
