学力形成に向けた授業づくりの理論と実践
研究代表者:本所恵
研究メンバー:八田幸恵・赤沢真世・徳永俊太・小見茂樹・趙卿我・細尾萌子
研究協力者:松井保樹・田中容子・中陽佑・前橋由紀子
研究概要
本研究は、学力形成に向けた授業づくりを理論的側面および実践的側面の双方から検討することを目的としている。
実際の授業づくりに教育方法学研究がどのように寄与してきたのか、そして今後どのようにあるべきかを問い返しながら、授業研究の蓄積をもつ国内の学校をとりあげて、授業づくりの理論と実践を検討する。とくに、学力の規定方法、授業研究の方法、そして学校と研究者との関わり方に焦点をあてながら、それぞれの学力モデルを描きその育成をめざす授業実践をおこなってきた学校の研究蓄積を学ぶ。
検討の対象校として以下の5校をとりあげた。これらの学校を研究参加者で分担して、担当グループが公開研究会へ参加し、隔週のゼミにおいて事前学習会および事後報告・検討会をおこなうというスタイルで活動を進めた。事前学習会では、対象校における授業研究の歴史や特徴を関連著書や論文より検討し、実践を支える背景を探った。
また、隔週の授業では、授業づくりおよび授業分析の理論も平行して学習した。
◆ 愛知県知多郡東浦町立緒川小学校 (公開研究会2007年11月2日)
1978年より、オープン・スペースのある校舎で「個性化教育」を推進してきた学校。公開研では、研究者の視点や理論が実現可能性や子どもの状況に照らして上手く取り入れられている様子が捉えられた。
◆ 京都府立園部高等学校 (同2007年11月2日)
幅広い学力層の生徒が通うSelHi指定校。低学力層といわれるクラスの公開授業をとりあげた。学習意欲を育てるため、教材、課題、教室の空間配置が工夫され、学習集団の形成とともに学力が伸びてゆく姿が読みとれた。
◆ 静岡市立安東小学校 (同2007年11月9日)
社会科の初志をつらぬく会発起人の一人である上田薫の指導を受け、1960年代後半以後、座席表やカルテという独自のツールを用いて授業研究をおこなってきた学校。公開研では、それらの研究成果が、子どもの言葉から授業を展開する教師の力量形成につながっている様子が見られた。
◆ 和光小学校・和光鶴川小学校 (同2008年2月2日・2007年11月23日)
全国でいち早く総合学習を教育課程に位置づけた学校。事前学習では、和光の教育理念や歴史とともに総合学習の類型を学んだ。公開研究会・事後検討会はまだである。
◆ 長野県伊那市立伊那小学校(同2008年2月2日)
生活教育で有名な小学校。ゼミでの検討・公開研究会はまだである。
