コネクショニストモデルと認知心理学に関するリンク集 (楠見 孝)
コネクショニストモデルに関する新しい研究の展開を知り,個別の研究に進むために,学会,雑誌,機関,個人などのwebサイトを挙げる。さらに実際にシミュレーションをおこなうために有用なソフトウェアの紹介する。このリンク集は,守一雄・都築誉史・楠見孝編『コネクショニストモデルと心理学』北大路書房(2001年6月刊)のために作成したものである。リンクの収集と解説には地村弘二氏,情報の提供には,都築誉史氏,浅川伸一氏,山口誠氏に協力いただきました。記して感謝します。
<学会>
日本神経回路学会 http://www.jnns.org/
日本認知科学会 http://www.jcss.gr.jp/
学会誌「認知科学」 http://www.nuis.ac.jp/jcss/journal/
Society for Neuroscience http://www.sfn.org/
Cognitive Science Society http://www.cognitivesciencesociety.org/
学会誌Cognitive Science http://www.cognitivesciencesociety.org/about.html
<雑誌>
Neural Networks http://www.inns.org/nn.html
● International Neural Network Society, European Neural Network Societyと日本神経回路学会が共同で出版している。扱うテーマは心理・認知から数理・生理・人工知能までと幅広い。
IEEE Transaction on Neural Networks http://www.ieee-nns.org/
● 理論・応用ともにカバーする。生物・生理学的な研究よりもANN(Artificial Neural Network)をつかったものが多い。
Neural Computation http://neco.mitpress.org/
● ニューラルネットワークに関する理論的論文誌。長大な論文が多く,Impact factor(論文引用影響度)はここで紹介されている4専門誌の中では最も高い。
Connection Science: Journal
of neural computing, artificial intelligence and cognitive research http://www.tandf.co.uk/journals/tf/09540091.html
●
1989年発刊の比較的新しい雑誌であるが,しばしば引用されている。
Psychological Review http://www.apa.org/journals/rev.html
Cognitive Psychology http://www.academicpress.com/cogpsych
Cognition http://www.elsevier.com/locate/cognit/
Journal of Memory and
Language http://www.psychologygateway.com/jml/index.html
Behavioral and Brain Sciences http://www.bbsonline.org/
● 以上の雑誌は,ニューラルネットワークの専門誌ではないが,コネクショニストモデルに基づく重要な心理学論文がしばしば掲載される。とくに,Psychological ReviewはPerceptron以来,重要な論文が多数掲載されている。
<大学・研究機関・研究者>
理化学研究所脳科学総合研究センター http://www.brain.riken.go.jp/index_j.html
● 1997年設立。脳に関する理論・臨床・応用研究を行っている。甘利俊一がセンター長をつとめている。
京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻 認知情報論分野
http://www.cog.ist.i.kyoto-u.ac.jp/
● 乾敏郎,斎木潤と院生の研究プロジェクトなどが紹介されている。
Carnegie Mellon University, Center for the Neural Basis of Cognition http://www.cnbc.cmu.edu/
● 文献欄で紹介したPDPモデルの創始者McClellandが所属している。認知,発達,脳画像などの実験的研究も行っているが,計算機科学・ロボティクス・統計学を主軸にした計算論研究が盛ん。臨床的な研究も行っている。
Princeton University, Center for the Study
of Brain, Mind, and Behavior
http://www.csbmb.princeton.edu/
● 細胞レベルから脳機能・心理・行動レベルまでの実験研究と,計算論的な理論研究を行っている。センター長のCohen は,認知心理学以外に医学でも博士号をもっており,fMRIなどの実験研究をもとに認知制御のPDPモデルをつくっている。Hopfield やJohnson-Laird ,Kahneman も所属している。
Massachusetts Institute of Technology,
Department of Brain and Cognitive Sciences
● 脳に関する分子レベルから行動レベルまでの幅広い研究を行っている。ノーベル医学・生理学賞を受賞した利根川進もここで研究をしている。また記憶・言語学研究も盛ん。
大森 隆司 北海道大学大学院工学研究科システム情報工学専攻
http://lis2.huie.hokudai.ac.jp/~omori/index.html
● PATON(思考する記憶機械)を使って脳の記憶システム認知機能のモデル化を行っている。
Elman, Jeffrey, L., University of
California, San Diego, Center for Research in Language
● 文献欄でも紹介したエルマンネットの創始者。言語発達に関する最新の著作がダウンロードできる。授業の内容も知ることができる。
O'Reilly, Randall C. University of Colorado at Bolder,
Institute for Cognitive Science
http://psych.colorado.edu/~oreilly/
Munakata, Yoko University of Colorado at Bolder, Institute
for Cognitive Science
http://psych.colorado.edu/~munakata/
● 計算認知神経科学(computational cognitive neuroscience)が専門の夫妻。文献欄で紹介した彼らの教科書は,下記紹介のソフトウェアPDP++を使って実習できる(シミュレーションプログラムはダウンロードできる)。他に授業用のシラバス案やOHPもある。
Marcus ,Gary, F. New York University, Department of Psychology
http://psych.nyu.edu/marcus/index.html
● 発達認知神経科学(developmental cognitive neuroscience)に関する著作がダウンロードでき,授業内容等を知ることができる。
Shallice, Tim Institute of Cognitive Neuroscience, University College London
http://www.icn.ucl.ac.uk/members/Shall109/
● 神経心理学的手法や脳機能画像法などを用いて大脳の機能マップをもとにしたモデルをつくっている。
日本の研究機関のリンク集 http://www.erato.atr.co.jp/~tom/jbres/index-j.html 不明
海外の研究機関のリンク集 http://www.cs.cmu.edu/Web/Groups/CNBC/other/other-neuro.html
● 研究機関以外にも学会・ジャーナル・シミュレータなどのリンクが豊富。
<ソフトウェア>
tlearn http://crl.ucsd.edu/innate/tlearn.html
● 教育用シミュレータ。多層パーセプトロンにおける誤差逆伝搬,単純回帰ネットなどの学習を,心理学データの例題を通してできる。Plunkett & Elman(1997), McLeod, Plunkett, & Rolls(1998)にも添付されている。
PDP++ http://www.cnbc.cmu.edu/PDP++/PDP++.html
● 教育研究用シミュレータ。McClellandとRumelhartが開発し,改良されたもの。O'Reilly & Munakata(2000)で紹介されているモデルの検証にも使われている。
GENESIS http://www.genesis-sim.org/GENESIS/
●
教育研究用の定評あるシミュレータ GENESIS
のオフィシャルサイト。C言語で書かれたシミュレータでシングルニューロンから大規模ネットワークのシミュレーションにまで対応している。カリフォルニア工科大学などで授業にも使われている。
NEURON http://neuron.duke.edu/
● GENESIS とならんで定評のあるシミュレータ。シングルニューロンの動作を記述するために開発されたシミュレータだが,ネットワークモデルを作ることもできる。
Stuttgart Neural Network Simulator http://www-ra.informatik.uni-tuebingen.de/SNNS/
●
Elmanも最近の論文ではこのシミュレータを使っている。今回の本で紹介しているほとんどの手法が利用できる。
STATISTICA Neural Networks http://www.statsoftinc.com/stat_nn.html
SPSS Neural Connection http://www.spss.com/la/productos/neural/neural.htm
MATLAB Neural Network Toolbox
http://www.cybernet.co.jp/products/matlab/product/general/neuralnet/
● 上記3つは市販のデータ解析ソフトのオプションツールである。多層パーセプトロン,動径基底関数ネット,コホーネン自己組織化ネット,ベイジアンネット等を用いて,予測,分類,時系列分析などができる。STATISTICAは,入力時の遺伝的アルゴリズムの利用や,最適なネットワークの構造とサイズを選択する機能があり,ネットワークなどの視覚表示やマニュアルも充実している。SPSSは,データ処理の流れをマップ表示したインタフェースに特徴がある。MATLABは,理工系向きであり,可視化やカスタマイズに優れる。なお,ニューラルネットを含むデータマイニングツールとしては,下記のソフトがある。
Clementine http://www.spss.co.jp/product/ALL/clemen/index.htm
SAS EnterpriseMiner http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/software/enterp.html
<メーリングリスト・ニュースグループ>
ニューロメール http://www.bpel.ics.tut.ac.jp/~dora/neuro-mail.html
● 日本のニューラルネット研究者間の情報交換を目的としたメーリングリスト。ここに登録するとアメリカのメーリングリストConnectionists メールも送られてくる。
ニュースグループ comp.ai.neual-netのFAQ http://ftp.sas.com/pub/neural/FAQ.html 不明
● SAS Institute の Sarle,W.S が定期的に更新している。ニューラルネットワークに関する基本的な解説から,書籍・ジャーナル・ソフトウェアの情報まで細かく網羅されている。
[付記]リンクの許諾は求めていませんので,誤りなどがありましたら,楠見あてにご連絡下さい.
最新更新記録
April 7,2002
山口誠氏の指摘により一部リンクConnection Science,GENESIS、O’Reillyを更新・修正しました.
May,26,2002
山口誠氏の指摘により一部リンク日本神経回路学会を更新しました.
April 8,2003
地村弘二氏の指摘により一部追加しました。