教育心理学課題演習」(後期)(火曜3限)(教育心理学系3回生向)

 

教室  メディアセンター南館204室(変更しました)                 

担当  楠見 孝 (教育認知心理学講座教授)

近衛寮404              kusumi(at)educ.kyoto-u.ac.jp     (at) = @

TA   平知宏(D3)  sakusha(at)syd.odn.ne.jp]       

http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/cogpsy/kusumi/

 

 

[おしらせ]

最終回は発表者が多いので12:30スタートです

 D-IES(ログインサイト)の「アンケート回答」で「 kusumi (教育科学/09教育心理学)」を選択して,下記の3つのアンケートに回答して下さい

3DIESを使った感想 2回目
コミュニケーション個人差尺度の例
入力スキル

[授業のねらい]  本演習では3つのねらいがあります。

. 卒論に必要な心理学的方法論と批判的思考法(問いと仮説を立てる→要因,変数を決める,倫理的問題に配慮する→参加者を選ぶ→実験・観察・調査・テスト・面接をする→データを分析し,考察する),知識やスキルを学び,討論をします。

2.卒論の計画を立て,予備調査・予備実験を実施できるようにします。そのために,各自関心のある研究テーマについての論文の発表・研究アイディアの発表と議論を通じて,卒論研究で取り組む研究テーマについて明確な問題意識をもつことをめざします。

内容は,教育心理学系の卒論生が研究テーマとする,認知,言語,社会,感情,人格,発達,教育,障害,臨床等の幅広い研究領域を対象とします。

3.インターネットを活用した卒論実施のスキルを身につけます。

インターネットを活用した文献や研究のリソースの検索,下図のようなコンピュータ上の仮想空間を利用した実験や面接,討論の実習,インターネット調査,データ処理について,解説とグループ実習をします。

 

D-IES(ログインサイト)  3DIESとは      Moodle(ログインサイト)

 

 

 

 

 

 

 

 

図 仮想的な実験・面接室のための空間の例(DIES (c)野村総研)

 

 

 

 

 

[授業の進め方] 毎回 研究 の講義,個人研究計画発表,グループワーク発表の3つにわかれます。

 

卒論研究法 20分

 楠見による紹介。 参加者は前の週に配布されたテキストを目を通し,課題をやってきてください。自分の研究に結びつけて考えて下さい。

 参考文献は下記を参照して下さい。     

 個人研究発表  20分 X 2または3人+討論5分 

10-11月の発表者:卒論の土台となる文献レビュー(複数の論文を自分の視点からまとめる)または1-2編の論文紹介(論文は,自分の関心に基づいて自由に選択して良い論文が見つからない場合は、相談してください。

12-1月の発表者: 可能ならば,上記に加えて,研究計画(問題,方法,分析法と結果の予測,文献)

    :予備調査,予備実験データの発表(家族,友人など数名ー10数人)

 

3 グループワーク発表  20分+討論5分 グループメンバー表   3次元マルチユーザ仮想環境を使った心理学実験(PDF)

1回目: 3DIESを使ったグループワークの研究計画(問題,方法,分析法と結果の予測,文献)

2回目(12/15-1/19):3DIESを使った簡単な実験デモあるいは予備調査,予備実験データの発表(友人など数名ー10数人)

      

      A.コミュニケーション(交渉,説得,決定)
            B.ロールプレイ(相談,販売,教育)
            C.対人認知(外見,第一印象)
            D.共同制作・問題解決
             E.ゲーム(言葉遊び,連想)
               その他 もっと面白い活用を考えて下さい。

 

授業での配付・プレゼンテーション資料:発表者は、パワーポイントまたはレジメを用いたわかりやすいプレゼンテーションを目指してください。資料には,文献、リンクもつけてください。

  配付資料(B4 -2枚が望ましい ,PPTの場合はその配布資料でよい)は、教育認知心理学講座研究支援室(近衛寮F401)に申し出て、各自で出席数分印刷してください。なお 配布資料および紹介論文は前日までに,下記のmoodleのフォーラムに掲載してください。うまく掲載できない場合は,楠見,平にメールの添付ファイルで送ってください。

コメントカード 授業終了時に発表者へのコメントを ,moodleのフォーラムに投稿してください。

 

eLearningシステムMoodleの登録・利用のためのマニュアル(完全版簡易版)  (発表論文,レジメ・PPT,発表へのコメントなどもこちらに掲載して下さい)

 

 

 卒論Progressシート 毎週記入し,月末の授業時に提出してください。コピー後,返却します。

 

 

 

[評価] 授業への出席,発表,Progressシート,課題の総合的評価

 

(授業計画と内容)

山本恭裕

  月日

研究法

個人発表

グループ発表

 

1

10月6日

授業の進め方

発表の仕方

3DIESの使い方1

――

準備

2

10月13日

テーマの見つけ方                                       共同研究の進め方                                        3DIESの使い方2     準備

3

10月20日

論文の探し方

準備

4

10月27日

論文の読み方

天下谷恭一
山口昴一
準備

5

11月10日

実験研究と研究の倫理

野坂智佳
黒澤彩加
a

6

11月17日

質問紙調査,ネット調査

西野陽子
葛口彩
b

7

12月1日

データ解析

竹岩直子
c

8

12月8日

横田惇
皆本麻実
d

9

12月15日

山内友香
野崎優樹
準備

10

12月22日

栗本淳子
西田圭佑
a
11 1月7日
千葉理未
西智美
b

12

1月12日

原田久人
c

13

1月19日

西尾ゆう子
二井美沙
山本恭裕

                        d

 

参考文献

 

卒論の進め方

白井利明・高橋一郎 2009 よくわかる卒論の書き方 ミネルバ書房 \2500

三井宏隆 2004レポート・卒論のテーマの決め方 慶應義塾大学出版会

三井宏隆, 中島崇幸編.  2001 キーワード検索による心理学研究案内 : 新聞記事から卒論へのステップ ナカニシヤ出版,

杉本敏夫 2005 心理学のためのレポート・卒業論文の書き方 サイエンス社

 

研究倫理

日本心理学会 倫理規程  http://www.psych.or.jp/publication/rinri_kitei.html

安藤寿康・安藤典明 2005 事例に学ぶ心理学者のための研究倫理 ナカニシヤ出版5

 

研究法

メルツォフ,J.中澤潤監訳)2005 クリティカルシンキング 研究論文篇  北大路書房 \3990 

南風原朝和ほか編 2001 心理学研究法入門 東京大学出版会 \2800

日本教育心理学会編 2003 教育心理学ハンドブック 有斐閣

海保博之・加藤隆 1999 認知研究の技法 福村出版  \2400

村田光二・山田一成 2000 社会心理学研究の技法 福村出版  \2600

杉山憲二・堀毛一也 1999 性格研究の技法 福村出版  \3360

田島信元・西野泰弘 2000 発達研究の技法 福村出版  \3400

下山晴彦 2000 臨床心理学研究の技法 福村出版  \3780

大村彰道 2000 教育心理学研究の技法 福村出版  \2310

大野木裕明, 中澤潤(編著) 2002 研究法レッスン :心理学マニュアル 北大路書房

中澤潤・大野木裕明・南博文(編著) 1997 観察法 :心理学マニュアル 北大路書房

鎌原雅彦・宮下和博・中澤潤・大野木裕明(編著) 1998 質問紙法 : 心理学マニュアル 北大路書房

Ray,W.J.(岡田圭二訳) 2003 エンサイクロペディア心理学研究方法論 北大路書房

 

論文の書き方

木下是雄 1981 理科系の作文技術 中公新書624

日本心理学会 2005 心理学研究執筆・投稿の手びき

http://www.psych.or.jp/publication/inst/tebiki2005_fixed.pdf

 

3DIESを使った研究例

松田憲・和田祐佳・楠見孝(2009). マルチメディアコミュニケーションにおける印象形成過程:アバターの外見的特徴と背景情報が及ぼす影響 日本認知科学会第26回大会 PDF

楠見 孝・小倉加奈代・三浦麻子 (2009). オンライン仮想空間を利用したがん患者サポートグループ:テキストマイニングに基づく社会的サポートの分析 日本認知科学会第26回大会 PDF, 

小倉加奈代・楠見 孝・三浦麻子 (2009). テキストチャット対話の発言行動に着目したコミュニティ形成過程分析方法の検討:オンライン仮想空間を利用したがん患者サポートグループの事例を通じて 日本認知科学会第26回大会 PDF

楠見孝ほか (2004). 仮想空間を利用したがん患者グループへのメンタルサポート 日本バーチャルリアリティ学会第9回大会論文 PDF

楠見 孝・米田英嗣・小島隆次 (2008).アバターの感情表出機能によるマルチユーザ仮想空間コミュニケーション・システムの改良  日本教育工学会論文誌,31(4),415-424.[PDF]

楠見 孝 (2001) 3次元マルチユーザー仮想環境を利用した外国語教育の効果測定 科研特定領域研究(A)「高等教育改革に資するマルチメディアの高度利用に関する研究」 20研究成果報告書 PDF

 

日本社会心理学会大会発表論文集 発表論文の検索ができます

 

藤原武弘 2007 人間関係のゲーミング・シミュレーション 北大路書房

 取引,集団決定,ソーシャルスキルなどのゲーム例が参考になります。

池上英子 三次元仮想世界と市民社会

山崎秀雄 仮想社会サービスが走る 未来へのマラソン 上  

ウォレス,P. 2001 インターネットの心理学 NTT出版

Milton Broome's Virtual Psychology Blog

 

 

リンク集

 卒論の進め方(楠見作成)

 

 付属図書館レファレンスガイド

検索エンジンなどのリンク集(TA平さん作成)

 

論文の読み方探し方(常深さん作成)

 

展望論文の出ている雑誌

教育心理学年報 CiNii
児童心理学の進歩
心理学評論
Annual Review of Psychology

英語論文読解法(楠見作成)

心理尺度データベース (三重大学)

 

心理学のためのデータ解析法

  尺度作成と因子分析  [PDF]  (土屋さん作成)

 

心理学関連団体の倫理規定(大棚さん作成)

ブックガイド(認知心理学)

認知心理学概論II(楠見授業資料掲載)

キーワード集(メタファ,概念,推論),日英専門用語(教育学,心理学)心理学用語

リンク集(コネクショニストモデルと認知心理学)

 

 

2010/1/18

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