アメリカの就学前教育について
2001.12.19
教育学部2回生 市原有希子
1 目的
アメリカの就学前教育がどのように行われているかを調べることによって、アメリカの持つ就学前教育に対する姿勢(子どもや親に対して望むことなど)を知り、ひいては日本の就学前教育に対する姿勢を推測することにより、両国の特徴を探ることを目的とした。
2 方法
インターネット上に公開されている就学前教育に関する文書を個人で読んだ。
今回利用したサイトはhttp://www.preschooleducation.com/とhttp://www.ed.gov/pubs/schoolinvolvement/である。
3 結果(中間報告)
(1)http://www.preschooleducation.com/の記事より
@シェア(共有すること)を学ばせるには
(a)・小さい子どもにシェアを学ばせるのは難しい
・保護者はシェアの良い例になるべきであるし、シェアのやり方を子どもに示すべきである
・子どもがシェアを学んでいる間、それをうながし、助けるべきである
(b)殆どの子どもにとってシェアは難しい。他人が必要なものを考えることからシェアを学ぶことは始まる。2,3歳の子どもには他人とシェアすることを求めるべきではない。その年齢の子ども達はまだ自分のニーズにばかり目が行くからである。4歳になると、他人に自分のものをシェアするようになる。6歳になると、他の子ども達とどのようにうまくやって行くかと言うことがわかってくる。グループで遊ぶことによってシェアや順番にやること(一人占めしたりしないこと)を学ぶ機会ができる。
(c)実際に子どもにシェアするようにうながすためには
・地域の子ども文庫の人がシェアに関する本屋ビデオを紹介してくれるだろう。
・子どもがシェアしたとき、それをほめましょう。例えば、「あなたはジョンにあのおもちゃを貸してあげてえらいわね。自分を誇りに思っていいのよ」というように。
・(3歳以下の子どもには)シェアを強制しないこと。強制すると、その場だけのシェアをするようになる。
Aあなたは子どもを誉めまくりますか
子どもに適度な自尊心を持って欲しいということで、子どもを誉めすぎる大人がいる。そしてそれが裏目に出ることがある。誉められたこと全てが正当な評価のもとになされているわけではないと言うことを子どもはすぐわかる。あまりに誉められる子どもは、常により高いレベルで物事をこなさなければ自分はうけいれられない、愛されない、と感じる。また、あまりに誉めすぎると、子どもは失敗を恐れるようになる。子ども達はとても他人の評価に自分の存在がかかっているのでリスクを恐れるかもしれない。完璧に出来ないかも、と思うと、そのことを全くしない。子どもがやったこと全てに対して「すごいわね!」と言ったり、子どものやったことから自然に得た喜びを表現したりするのはいいことだが、子どもが就学前の時、親や周りの人はいつ、どのように誉めるのかを考えるべきだ。
(a)無差別に誉めない
(b)結果ではなく努力の過程を見る
(c)兄弟や友達とその子を比べない
(d)間違えることは学んでいく上で自然なことなのだと教える