科研基盤B「批判的思考の認知的基礎と教育実践」第4回研究会
議題:
1.今年度の成果
2.来年度の計画
3.共通テーマ
Q1.批判的思考の認知的基盤の研究として必要な研究は何か?
Q2.批判的思考の教育に不可欠な要素は何か?
Q3.批判的思考の能力,態度,スキルの測定のためにどのような尺度の開発が必要か?
4.その他今後の企画,シンポ,本の出版,国際共同研究など
スケジュール
2008.2.9(土)
13:00-13:40
楠見 孝(京大) :イントロダクション:学習者間インターラクションを通した批判的思考力と高次リテラシーの育成
13:40-14:20
道田泰司(琉球大):話し合い/質問生成を通して思考力を育成する
14:20-15:00
平山るみ(京大):心理学概論を通じての批判的思考態度育成の試み
15:00-15:20
休憩
15:20-16:00
井上典子・子安増生(京大):児童期における論証能力の発達と批判的思考力との関連
性
16:00-16:40
Kirk(京大):Assessing domain specificity in critical thinking
16:40-17:20
松田憲(京大):批判的思考が商品選択基準におよぼす効果
17:20-18:00
討論
共通テーマ2,3ほかについて
18:15-20:00
懇親会(琢磨)
2.10(日)
9:00-9:40
田中優子(京大):目標が批判的思考の実行に及ぼす効果
9:40-10:20
沖林洋平(広大):批判的発言の抑制行動の規定因に関する研究
―批判的思考態度・セルフモニタリング・ストレス強度との関連の検討―
10:20-10:35
休憩
10:35-11:15
武田明典(神田外語大):今,生じている学校の現状に対してクリティカル・シンキングがい
かに寄与できるか―中学校スクールカウンセラーの立場として―
10:15-11:55
討論
共通テーマ1ほかについて
今後の研究の進め方について
12:00-13:10
会食(カンフォーラ)
13:30-15:30
ロンドン大学教育学部Standish教授講演会 (G-COE共催)
「危機にある批判的思考」
Critical Thinking in Crisis
(ロンドン大学教育研究所)
京都大学大学院教育学研究科グローバルCOEの国際交流企画のひとつとして、ロンドン大学教育研究所教授、ポール・スタンディッシュ教授による講演会を開催いたします。スタンディッシュ教授のご専門は教育哲学で、デリダ、リオタール、レヴィナスなどポスト構造主義の言語哲学およびエマソンやカベルのアメリカ哲学と教育との関わりを中心としたご研究が中心です。著書は、Beyond the Self: Wittgenstein, Heidegger and the limits of language (1992)(単著)、Education in an age of nihilism (2000)、The Therapy of education: Philosophy, happiness and personal growth (2007)(共著)を含め多数あります。
今回のご講演では、当グローバルCOEの主旨のひとつである、教育学と心理学の学際的国際交流の試みとして、「危機にある批判的思考」と題し、教育哲学と認知心理学の接点に関わるご講演をしていただきます。イギリスの教育における批判的思考の動向についての批判的考察、「批判的思考」が批判的であるために求められる「危機」(crisis)の概念の哲学的議論を含め、真に批判し思考できる人間の育成について討議いたします。