「認知心理学課題演習」(後期) (教育心理学系3回生向)

                   担当  楠見 孝 (教育認知心理学講座助教授)

                      2F212  kusumi(at)educ.kyoto-u.ac.jp

             TA   2F201  田中優子(教育学研究科D1

                               e-mailYuuko.Tanaka(at)mb8.seikyou.ne.jp 

         http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/cogpsy/kusumi/

 

[連絡]  eLearningシステムmoodleの登録キイは,楠見か田中宛にメールでお問い合わせください

eLearningシステムの登録・利用のためのマニュアル

 

[授業のねらい]  本演習では2つのねらいがあります。

. 心理学の方法論と批判的な考え方(問いと仮説の立てる→要因,変数を決める,倫理的問題に配慮する→参加者を選ぶ→実験・観察・調査・テスト・面接をする→データを分析し,考察する)を身につけるためにテキストを読み,討論をします。

2.卒論の計画を立て,予備調査・予備実験を実施できるようにします。そのために,各自関心のある研究テーマについての論文の精読,発表と議論を通じて,卒論研究で取り組む研究テーマについて明確な問題意識をもつことをめざします。

「認知心理学課題演習」という科目名ですが,認知心理学の範囲にとらわれず,社会,感情,人格,発達,教育,障害,臨床等の幅広い研究領域を対象とします。

参考 昨年度のWEBページ

 

[授業の進め方] 毎回 研究法発表者 4人、研究計画発表者4名が発表します.

1 研究法紹介 発表15分+討論5分 研究法に関わるテキストの紹介 

参加者はテキストを読んでくることを前提として,ポイントや問題点を発表してください。本に書いてあることだけでなく,自分の研究に結びつけて紹介してください。

4名で,発表,リンク集の作成(作成例),文献集の作成,事例や関連文献の紹介などを分担してください。

テキスト:メルツォフ,J.中澤潤監訳)2005 クリティカルシンキング 研究論文篇  北大路書房 \3990 (楠見が用意します)

2 研究発表  15分+討論分 

1回目:卒論の土台となる文献レビュー(複数の論文を自分の視点からまとめる)または1-2編の論文紹介(論文は,自分の関心に基づいて自由に選択して良い(その週の初めに楠見,田中のレターケースにコピーを入れてください)。論文が見つからない場合は、相談してください。

2回目(1/5,12):研究計画(問題,方法,分析法と結果の予測,文献)

    :予備調査,予備実験データの発表(家族,友人など数名ー10数人)

 

プレゼンテーション資料:発表者は、パワーポイントまたはレジメを用いたわかりやすいプレゼンテーションを目指してください。資料には,文献、リンクもつけてください。そして,WORD,POWERPOINT,HTMLファイルなどを、前日13時までに,eLearningシステム「課題」に投稿してください。システムを利用できない場合は電子メールで楠見宛kusumi(at)educ.kyoto-u.ac.jpに提出,あるいは紙で提出してください。

授業での配付資料:配付資料(B4-2枚が望ましい)は、教育認知心理学講座件研究支援室(2F207)に申し出て、各自で36部印刷してください。

コメントカード 終了時に計画発表者へのコメントを提出してください。発表者にはコピーを渡します。

 

授業後の討論:eLearningシステム(授業配付資料参照)の「フォーラム」に質問,意見を投稿してください。

 卒論Progressシート 毎週記入し,月末の授業時に提出してください。コピー後,返却します。

 

[評価] 授業への出席,発表,Progressシート,課題の総合的評価


(授業計画と内容)

  月日

研究法テキスト

研究法

研究発表

1

10月6日

イントロ

――

-

-

-

――

――

2

10月13日

1 クリティカルな読み方

河藤

岡野

加藤

-

――

――

――

――

2 研究上の問いと仮説

岩城

木下

安達

-

3

10月20日

3 研究方略と変数

堀家

江城

本間

田中(崇)

植田

安元

浅田

國崎

4

10月27日

サンプル

衣川

磯村

毛井

細井

高橋

神園

伊藤

宮田

5

11月10日

交絡変数とその統制

國崎

植田

宮田

柴田

堀口

奈良

入来

松崎

6

11月17日

ビデオと実習

-

-

-

-

――

――

――

――

7

12月1日

6研究デザインと内的妥当性への脅威

伊藤

富松

矢野

佐藤

木下

大道

萱沼

江城

8

12月8日

7基準と基準測度

大道

田中(麻)

高橋

渡辺

岩城

岡野

加藤

堀家

9

12月15日

8データ分析、考察、結論

松崎

入来

奈良

萱沼

河藤

田中(麻)

田中(崇)

細井

10

12月22日

9 研究の倫理

浅田

堀口

神園

安元

渡辺

安達

本間

矢野

11

1月5日

研究発表 のみ

佐藤

富松

毛井

磯村

衣川

柴田

――

――

12

1月12日

研究発表 

全体  4-5限に延長します 

13

1月19日

予備

-

 

研究法

南風原朝和ほか編 2001 心理学研究法入門 東京大学出版会 \2800

日本教育心理学会編 2003 教育心理学ハンドブック 有斐閣

海保博之・加藤隆 1999 認知研究の技法 福村出版  \2400

村田光二・山田一成 2000 社会心理学研究の技法 福村出版  \2600

杉山憲二・堀毛一也 1999 性格研究の技法 福村出版  \3360

田島信元・西野泰弘 2000 発達研究の技法 福村出版  \3400

下山晴彦 2000 臨床心理学研究の技法 福村出版  \3780

大村彰道 2000 教育心理学研究の技法 福村出版  \2310

大野木裕明, 中澤潤(編著) 2002 研究法レッスン :心理学マニュアル 北大路書房

中澤潤・大野木裕明・南博文(編著) 1997 観察法 :心理学マニュアル 北大路書房

鎌原雅彦・宮下和博・中澤潤・大野木裕明(編著) 1998 質問紙法 : 心理学マニュアル 北大路書房

Ray,W.J.(岡田圭二訳) 2003 エンサイクロペディア心理学研究方法論 北大路書房

研究倫理

安藤寿康・安藤典明 2005 事例に学ぶ心理学者のための研究倫理 ナカニシヤ出版5

 

卒論の進め方

三井宏隆 2004レポート・卒論のテーマの決め方 慶應義塾大学出版会

三井宏隆, 中島崇幸編.  2001 キーワード検索による心理学研究案内 : 新聞記事から卒論へのステップ ナカニシヤ出版,

杉本敏夫 2005 心理学のためのレポート・卒業論文の書き方 サイエンス社

論文の書き方

木下是雄 1981 理科系の作文技術 中公新書624

日本心理学会 2005 心理学研究執筆・投稿の手びき

http://www.psych.or.jp/publication/inst/tebiki2005_fixed.pdf


リンク集

 卒論の進め方(楠見作成)

論文の読み方探し方(昨年度のTA常深さん作成)

英語論文読解法(楠見作成)

認知心理学概論II(楠見授業資料掲載)

キーワード集(メタファ,概念,推論),日英専門用語(教育学,心理学)心理学用語

ブックガイド(認知心理学)

心理学のためのデータ解析法

リンク集(コネクショニストモデルと認知心理学)

心理尺度データベース (三重大学廣岡秀一先生)

心理学関連団体の倫理規定(大棚さん作成)

 

2006/10/06

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