2007年度 開講科目

以下の内容は,2007年度の便覧に基づいています.

大学院
■教育認知心理学研究T・U
■心理・教育測定論
■認知心理学特論
■社会認知論
■教育心理過程論演習T・U
■認知過程論演習T・U
■学習・思考論演習T・U
■記憶・認知論演習T・U
■教育認知心理学演習T・U
■心理データ解析演習
■教育心理学演習
学部
■教育心理学概論T
■教育心理学概論II
■メディア教育概論
■応用認知心理学講義
■教育心理学コロキアムT
■教育心理学コロキアムU
■認知心理学課題演習
■教育心理学講読演習T
■教育心理学講読演習U
■教育心理学実習A,B
■心理学統計実習A
■心理学統計実習B

 

教育認知心理学研究T・U
子安増生・吉川左紀子・楠見孝・齊藤智
金2 前期・後期
 教官,院生が行っている最新の研究成果や関連領域の文献を発表し,相互に議論することを通じて各自の研究内容を深め,多様な専門領域についての幅広い知識の習得をめざす.
 自分の研究テーマを時間軸(過去から現在への研究の流れ)と空間軸(近接する他の研究領域との関わり)上に位置づけ,再吟味することによって,新たな研究の方向性を見出すことが期待される.
 各自の研究テーマについて,より高い水準に到達すべく考えを深めること,さまざまな専門分野の最新の研究動向を理解すること,および自分の研究内容を興味深く,分かりやすく報告するスキルと建設的なディスカッションを行う態度を身に付けることが本授業の目的である.
心理・教育測定論
狩野裕
集中 前期
 実験データの分析手法について包括的に講述する.基本は分散分析である.いくつかキーワードを挙げる. 被験者内・間要因,平方和の分解,主効果と交互作用,多重比較,単純主効果,効果量,検定力,イータと偏イータ,標本サイズの決定,経時(縦断的)データと反復測定データ,一般線形モデルと線形混合モデル,タイプT〜タイプV平方和など
認知心理学特論
大平英樹
集中 前期
 この講義では,感情と認知の諸過程に関する近年の生理心理学・認知神経科学の知見を紹介した上で,それらが従来の認知心理学や感情心理学にどのようなインパクトを与えつつあるのかを検討する.具体的なトピックとしては,感情の起源,感情の制御,記憶・学習・意思決定における感情の役割,快感情と不快感情の適応機能,感情の異常・病理,などを扱う.講義を通じて,感情と認知を,ヒトを含む生体が不確実性を伴う環境に適応していくための機能としてとらえ,それを実現するために脳と身体がどのような機能的関連をなしているかを考えていきたい.
社会認知論
亀田達也
集中 後期
 社会的意思決定をめぐる問題群について、適応やゲームの理論をキーワードに論考する。最初にテーマの設定と 教科書的なレビューを行った後、この領域での最新の研究展開について、担当者の研究も交えながら論じる。同時に  参加される大学院生諸氏の研究についてもプレゼンテーションを行って頂き、建設的な議論を行いたい。
教育心理過程論演習T・U
子安増生
金1 前期・後期
 広い意味での教育心理過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う.
認知過程論演習T・U
吉川左紀子
金1 前期・後期
 広い意味での認知過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う.
学習・思考論演習T・U
楠見孝
金1 前期・後期
 広い意味での学習・思考論を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う.
記憶・認知論演習T・U
齊藤智
金1 前期・後期
 広い意味での記憶・認知過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う.
教育認知心理学演習T・U

吉川左紀子

金3 前期・後期
 院生と学部生の相互交流を軸として学習と研究を行う課題演習である.具体的には,教育認知心理学を専攻する院生を中心にして,その院生の提案する研究テーマに関心を持つ学部生の研究グループを作り,チュ―ターである院生の指導のもとに研究を実施する.
 前期は班活動ならびに講演を中心にする.後期に各グループが研究成果を発表し,その内容について議論する.
 院生は学部生の研究指導を通して研究者としての資質を高め,将来に備えることが期待される.
 講演と研究成果発表の時は,コメント・カードに感想を記入することで,発表者へのフィードバックならびに出席確認を行う.
心理データ解析演習
楠見孝
水2 後期
 本演習では,認知構造やプロセスを明らかにするための方法として,データ解析法とシミュレーションの技法を,最新の文献,ソフトウエア(SPSSなど)に基づいて検討する。さらに,各自の収集したデータを解析し,モデル化することを目指す。具体的には,
(1)実験データの解析:分散分析,共分散分析,多変量分散分析, ノンパラメトリック検定,ロジステック回帰分析,時系列分析など
(2)認知構造の解明:因子分析,クラスタ分析,多次元尺度解析,主成分分析など
(3)認知プロセスの検討:回帰分析,判別分析,共分散構造分析など
(4)質問紙データの分析:共分散構造分析,多母集団同時分析,数量化理論,コンジョイント分析など
(5)テキスト(自由記述や連想)データの分析:テキストマイニング,対応分析
(6)データの視覚化(visualization):探索的データ解析(EDA)など
(7)ニューラルネットワークによるモデル化,
(8)データマイニング,
(9)メタ分析,
(10)進化シミュレーション
等のテーマを取り上げたい.各自の関心に応じて他の解析法,ソフトウエアやマクロ作成法,他のシミュレーション技法,実験プログラムを取り上げてもよい。受講者は,どれかの手法を取り上げて,(a)手法の紹介,(b)利用法の説明・デモ,(c)できれば,自分たちのデータを利用した結果を紹介する。最終的には,取り上げた手法について,自分のデータを使って研究をおこない,論文を執筆することを目標とする。
教育心理学演習
内田由紀子
金4 前期
 T.プレゼンテーション(口頭発表およびポスター発表,他者の発表に対する質疑応答) U. 論文作成 の2点における,英語での研究発表スキルの向上を目指す。授業は演習形式で行い,プレゼンテーションおよび論文作成の一部を実際に行ってもらう。英語や英会話のスキル向上ではなく,研究を英語で発表する能力を高めるための演習とする。
教育心理学概論T
子安増生

水3 前期

 以下のような教育心理学の基本問題について講ずる。
  1. 教育効果の検証
  2. 発達の基礎
  3. 発達段階論
  4. 視点と「心の理論」の発達
  5. 認知発達の障害
  6. 多重知能理論と学力
教育心理学概論U
齊藤智
水3 後期
 教育心理学の基本的問題として学習と記憶を取り上げ、次のテーマについて講ずる。1.教育心理学における学習・記憶研究の役割、2.学習と記憶の基礎、3.学習結果の評価、4.認知活動における記憶の機能、5.記憶機能の発達と障害、5.記憶システムの構造、6.学習・記憶研究の展開
メディア教育概論
楠見孝・吉川左紀子・齊藤智・子安増生
木1 前期
 本講義は現代社会におけるメディア・人間・教育の諸側面について,4人の教員がオムニパス方式により講義を行う。下記の内容を含む予定である。1回目の授業では,4人の教員がイントロダクションを行う。
1) イントロダクション(吉川・齊藤・子安・楠見) 2) 人の認知の特徴とマルチメディア(吉川),3) 視聴覚情報の認知過程1(吉川) 4) 視聴覚情報の認知過程2(齋藤),5) マルチメディアとヴァーチャル・リアリティ(齋藤),6) メディアと人間の記憶(齋藤) 7) 情報リテラシー教育論(子安),8) 映像文法論:絵画,写真,映画,ビデオの表現と認知(子安),9) メディアと子ども(子安) 10) 認知的インタフェース(楠見),11) マルチメディア活用教育(楠見),12) インターネット活用教育(楠見 ),13) インターネットの心理学的問題(楠見)
応用認知心理学講義.
篠原一光
金2 前期・後期
 認知心理学の知見は現実社会の中で起こる諸問題の解決のために役立てることができる。本講義では、交通場面・ 産業場面で運転者・作業者の知覚・認知に関連して生じている問題に対し、認知心理学の知見や方法論をどのように 適用していくかを解説する。特に、(1)現実場面の中での注意・認知機能の働き、(2)社会的に問題となって いる事故とエラーの問題、(3)作業時の精神的負担に関する諸問題といった点について、認知心理学の立場から どのように研究するか、また実際にどのような研究活動が行われているかを紹介したい。本講義の受講により、 認知心理学の社会的寄与の一側面を学習していただきたい。
教育心理学コロキアムTA・TB
TA:子安増生 TB:河合俊雄・川部哲也
木2 前期・後期
 この授業では,教育心理学にかかわる重要な文献や最新の文献にふれ,その中でどのようなことが課題として取り上 げられ,どのような方法を用いて研究されているのか,考察や議論がどのように展開されているのかを,受講者各自が 主体的に学習し,発表することが求められる。こうした過程を通して,教育心理学についての認識を深めていくことが この授業のねらいである。具体的な内容については,最初の授業でオリエンテーションを行う。
 なお,TA(前期)は認知心理学系の内容,TB(後期)は臨床心理学系の内容を扱う。
教育心理学コロキアムU
桑原知子・楠見孝・川部哲也
木2 前期
 卒業論文の計画ならびに進め方に関する指導を中心に行う.受講者は,各自の卒論の計画発表をおこなう.
 問題(問題意識,概念定義,先行研究の紹介,研究仮説など)と方法(対象者,材料,手続き,独立変数,従属変数など)を中心に事前にレジュメを作成し,それに基づいて発表する形で進める.
 また,全ての参加者は積極的にディスカッションに参加することが求められる.
 卒論指導教員の決定の参考になるので,卒論を書く予定の者は履修することが望ましい.
 なお,授業は,2つのグループに分かれて行い,教員は2つのグループを前半・後半でローテーションする。
認知心理学課題演習
子安増生
金4 後期
 本演習では,文献発表と議論を通じて,受講者にとって関心のある研究テーマとその手法についての理解を深めることによって,卒業論文で取り組むべき研究テーマについて問題意識を明確にし,そのために必要な研究手法を身につけることをめざす。授業の後半では,卒業論文作成の前段階となる予備調査・予備実験を実施するところまで進みたいと考えている。本演習で取り上げる内容は,狭義の認知心理学だけではなく,教育,発達,社会,人格等の幅広い研究領域を対象とし,臨床心理学ほかの分野で卒業論文を書く場合にも十分に役立つものである。
教育心理学講読演習T
石王敦子
月2 前期・後期
 認知心理学に関する文献を英語で読み、認知心理学の基本的知識や研究方法、最近の研究動向などを学ぶことを目的とする。記憶に関する領域を主として読む。各自の担当部分を決めて発表し、内容について討論を進めていく。
教育心理学講読演習U
明和政子
月2 後期
 本演習では、発達心理学、霊長類学、言語学の各分野で先端的な成果をあげているマイケル・トマセロによる最新の総論、「Understanding and sharing intentions: The origins of cultural cognition(Behavioral and Brain Science, 2005)」を取り上げる。講読を通じて彼の考え方を理解するとともに、それをふまえ、ヒトを特徴づける高度な知性や文化はどのような生物学的基盤をもち、いつ頃どのように、ヒト特有のものとなるのかについて、自分なりの視点で考察、議論することを本演習の目的とする。
教育心理学実習A・B
齊藤智・桑原知子
火4・5 前期・後期
 心理学の基礎実験・テストを通して,主に心理学研究の方法および手続きを学習する。なお,教育心理学実習A(前期)は,京都大学心理学連合共通科目として実施する。第1回,第2回の授業でガイダンス・班分け等を行う。これに欠席するとその後の授業の参加が困難であるので,必ず出席すること。第1回,第2回の授業を実施する教室は,掲示板に掲示する。なお,本科目の後期授業は,前期授業の知識を前提としているため,後期のみの受講は原則として認められない。
心理学統計実習A
吉田寿夫・楠見孝
月2・3 前期
 心理学的研究において多用されているデータの分析法に関して,「なぜ,そのような分析を行なうのか」や「それらが,どのような論理に基づいて考えだされたものであるか」などといった基本的な意昧.・論理について確実に修得してもらうことを主たる目的とする。
 授業計画の概要としては,まず最初に,得られたデータの特徴を図表や種々の指標を用いて的確・効率的に表現するための方法である記述統計について解説する。つづいて,得られたデータを越えて一般的な問題としてなんらかの結論を下そうとするときに用いられる手法である推測統計(特に,統計的検定)について解説する。また,随時,解説した事柄に関する実習(種々の練習問題の遂行や統計的検定の意義・論理や問題点を理解するためのデモンストレーション実験など)を行なう。
 なお,基本的にはテキストに沿って授業を進めるが,テキストには記されていない数理的な面などについても随時補足説明を行なう。
心理学統計実習B
吉田寿夫・楠見孝
月2・3 後期
 前期よりもデータの収集法と関連した問題に重きを置きながら,前期の授業ではカバーしきれない,より進んだ,または,より実践的な事柄についての講義・実習を行なう。
 主な具体的内容は,以下の通りである。
 @(心理学的研究における)統計的検定の不適切な適用,A単回帰分析と相関係数,B測定の妥当性・信頼性,および,その検証活動,C質問紙(尺度)作成上の留意点,D(剰余変数の統制の問題に関わる)実験計画法の基礎,E分散分析,F共分散分析,G統制群法の意義およびプリ・ポスト・デザインによるデータの分折,H多変量解析の基礎(偏相関分析,重回帰分析など),I相関的研究における適切な変動因



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