2004年度 開講科目
以下の内容は,2004年度の便覧に基づいています.
| ■教育認知心理学研究T・U |
| 子安増生・吉川左紀子・楠見孝・齊藤智 |
| 金2 前期・後期 |
| 教官,院生が行っている最新の研究成果や関連領域の文献を発表し,相互に議論することを通じて各自の研究内容を深め,多様な専門領域についての幅広い知識の習得をめざす. 自分の研究テーマを時間軸(過去から現在への研究の流れ)と空間軸(近接する他の研究領域との関わり)上に位置づけ,再吟味することによって,新たな研究の方向性を見出すことが期待される. 各自の研究テーマについて,より高い水準に到達すべく考えを深めること,さまざまな専門分野の最新の研究動向を理解すること,および自分の研究内容を興味深く,分かりやすく報告するスキルと建設的なディスカッションを行う態度を身に付けることが本授業の目的である. |
| ■教育心理過程論演習T・U |
| 子安増生 |
| 金1 前期・後期 |
| 広い意味での教育心理過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う. |
| ■認知過程論演習T・U |
| 吉川左紀子 |
| 金1 前期・後期 |
| 広い意味での認知過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う. |
| ■学習・思考論演習T・U |
| 楠見孝 |
| 金1 前期・後期 |
| 広い意味での学習・思考論を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う. |
| ■記憶・認知論演習T・U |
| 齊藤智 |
| 金1 前期・後期 |
| 広い意味での記憶・認知過程を研究する大学院生を対象とし,修士課程の大学院生には修士論文作成に向けて,博士後期課程の大学院生には博士論文またはその基礎となる論文作成に向けて,実験計画,データ分析,論文執筆などの指導をめざしたチュートリアル的色彩の強い演習を行う. |
| ■教育認知心理学演習T・U |
| 子安増生 |
| 金3 前期・後期 |
| 院生と学部生の相互交流を軸として学習と研究を行う課題演習である.具体的には,教育認知心理学を専攻する院生を中心にして,その院生の提案する研究テーマに関心を持つ学部生の研究グループを作り,チュ―ターである院生の指導のもとに研究を実施する. 前期は班活動ならびに講演を中心にする.後期に各グループが研究成果を発表し,その内容について議論する. 院生は学部生の研究指導を通して研究者としての資質を高め,将来に備えることが期待される. 講演と研究成果発表の時は,コメント・カードに感想を記入することで,発表者へのフィードバックならびに出席確認を行う. |
| ■心理データ解析演習 |
| 楠見孝 |
| 水2 前期 |
| 本演習では,認知構造やプロセスを明らかにするための方法として,データ解析法とシミュレーションの技法を,最新の文献,ソフトウエア(SPSSなど)に基づいて検討する.さらに,各自の収集したデータを解析し,モデル化することを目指す.具体的には, (1)認知構造の解明:因子分析,クラスタ分析,多次元尺度解析,主成分分析など (2)認知プロセスの検討:回帰分析,判別分析,共分散構造分析など (3)実験データの解析:分散分析,共分散分析,多変量分散分析, ノンパラメトリック検定,ロジステック回帰分析,時系列分析など (4)質問紙データの分析:共分散構造分析,多母集団同時分析,数量化理論,コンジョイント分析など (5)テキスト(自由記述や連想)データの分析:テキストマイニング,対応分析 (6)データの視覚化(visualization):探索的データ解析(EDA)など (7)ニューラルネットワークや進化シミュレーションによるモデル化 (8)メタ分析 などのテーマを取り上げたい.各自の関心に応じて他の解析法,ソフトウエア,シミュレーション技法,実験プログラムを取り上げてもよい.手法ごとに(1)背景となる文献の紹介,(2)利用法の説明・デモ,(3)できれば,自分たちのデータを利用した結果を紹介する.最終的には,取り上げたすべての手法について,自分のデータを使って研究できるようにすることを目標とする. |
| ■心理・教育測定特論 |
| 狩野裕(大阪大学) |
| 集中 前期 |
| 実験データの解析に有用な分散分析と関連する諸分析方法を講述する.まず,基本的な内容として以下を講述する. |
| ■社会認知特論 |
| 池上知子(愛知教育大学) |
| 集中 前期 |
| 人間は自分のいる社会的世界の成り立ちやそこで生起する事象をどのように理解しようとするものなのだろうか.これは社会心理学が長年にわたり問い続けてきた基本問題の一つでもある.この問いかけに,情報処理モデルの枠組みを適用することによって答えようとしたのが社会的認知研究である.したがって,当該分野の成立当初は純粋に認知レベルの問題に焦点が当てられていた.しかし,今日では扱う問題も多様化し理論も格段に深化した.特に,社会的場面における感情や意識・無意識の働きについては非常に興味深い議論が展開されている.また,これまで個人内要因に関心が集中しがちであったのが,個人を取り巻く社会構造と個人内過程を結ぶ相互連関の構図の解明にも関心が向けられつつある.それは,偏見,差別の研究に端的に表れている.本講義では,こうした社会的認知研究の展開を主として対人認知の心理機制にかかわる諸研究を素材に講述する.取り上げる主要なテーマは以下の通りである. 1. 社会的認知の自動性と統制可能性 2. 社会的認知における感情の機能 3. 社会的アイデンティティと社会的認知 4. 社会システムと社会的認知 成績評価は,集中講義期間中に実施する試験によって行う. |
| ■認知心理学特論 |
| 阿部純一(北海道大学) |
| 集中 後期 |
| 認知心理学・認知科学の中心的概念のひとつに,“心的表象(mental representation)”がある.本講義では,この心的表象が人間の認知諸活動の中で,どのように形成され,どのように保持され,また,どのように利用されるか,という問題を考えてみたい.具体的には,下記のような話題を通じて論じていく予定である. |
| ■発達心理学特論 |
| 鯨岡峻(人間・環境学研究科) |
| 火4 前期 |
| 人間の生涯発達を「育てられる者から育てる者へ」と定式化することによって、従来の発達心理学の枠組みを批判する地平を確保するとともに,「人は周囲の人たちとの関係の中で生きる」という関係論の立場が生涯発達の基本理念になることを再確認する.そのような議論の流れの中で,今年度はこの関係発達論の方法論である「関与しながらの観察」と「エピソード記述」について,これまでの議論や論考を再考し,エピソード記述の具体例を参照しながらその方法論の精緻化を試みる. |
| ■認知心理学特論U |
| 苧阪直行(文学研究科) |
| 火5 前期 |
| 言語性および空間性ワーキングメモリの情報統合における注意の機能について考える.とくに脳の前頭前野や頭頂領域が担っている役割についてfMRIを用いた機能的脳イメージングの最新のデータをもとに述べる. |
| ■認知心理学特論V |
| 藤田和生(文学研究科) |
| 水2 前期 |
| 十種の動物がいれば十の心がある.心はいかに進化したのか,ヒトの独自性はどこにあるのか,といった問題を,比較認知研究における最新のトピックスについて解説しながら考察する.基礎知識として「比較認知科学への招待」(藤田著,ナカニシヤ出版,1998)を一読しておいてもらいたい.毎時間,討論の時間を設ける.積極的な討論への参加を期待する. |
| ■認知心理学特論W |
| 櫻井芳雄(文学研究科) |
| 水2 後期 |
| 脳の情報処理を担う神経回路網のメカニズムについて,最新の実験的研究に基づき解説する.特に,情報コーディング,シナプス可塑性,個性形成,等に焦点を当て,脳独特の柔軟性とそれを検出するための研究ストラテージについて考察する. |
| ■認知心理学特論X |
| 板倉昭二(文学研究科) |
| 水3 後期 |
| 近年,乳幼児研究の進展には目覚しいものがあり,発達初期の乳児でも極めて優れた認知能力を持つことが示されてきた.本講義では,人間の発達を,乳幼児期に焦点を当てて解説する.特に,物理的世界の認識および社会的世界の認識の発達のプロセスやメカニズムについて討論をおこない,理解を深める. |
| ■認知心理学特論Y |
| 乾敏郎・斎木潤(情報学研究科) |
| 月2 前期 |
| 認知科学基礎論 |
| ■認知心理学特論[ |
| 安藤広志(文学研究科) |
| 水4,5 前期 |
| 本講義では,低次(画像分析・外界推定)から高次(物体認識・行動制御)に至る,脳の視覚認知メカニズムに関して, 研究の手法,知見,歴史的流れ,最新動向などを概説する.特に,理論的手法(計算モデル,神経ネットワーク,数理分析など)と,実験的手法(心理物理,神経生理,脳活動計測,VR実験など)が,脳研究に果たす役割について理解を深めてもらう. |
| ■認知心理学特論\ |
| 東山篤規(文学研究科) |
| 月2 後期 |
| 触覚を中心にして触覚,視覚,自己受容覚の相互作用に関する心理学について講義する.触覚の研究は大まかに言って2方向から行われてきた.ひとつは触感部位を固定しておいて刺激を与える受動触の研究,もうひとつは触感部位を動かすことを許した能動触の研究である.講義では受動触から能動触の研究にわたる研究を紹介するが,生態学的な妥当性の観点からみれば,後者のほうが心理学的研究の意義が高いので,触覚と自己受容覚(および視覚)の相互作用について多くの時間を割くことにする. |
| ■認知心理学特論] |
| 川合伸幸(文学研究科) |
| 金4,5 後期 |
| ヒトや動物の行動に大きな影響を及ぼす学習という現象について,実験的・理論的に議論する.また,ヒトを含めた動物の行動を制御する技法や,行動の背景にある学習のメカニズムを調べるための統制条件の設定方法についても講述する.さらに,進化的・発達的な観点から学習の起源や個体発生について論ずる. |
| ■認知心理学特論XI |
| 多賀厳太郎(文学研究科) |
| 集中 後期 |
| 乳児の初期発達過程の研究は,運動,知覚,認知などの機構がどのように獲得されるのかを理解する上で本質的である.乳児期初期の様々な行動とその変化に関する心理学や行動学,最近進んできた発達期の脳機能計測,発達過程における動的な変化を記述する枠組みとしての力学系理論の考え方などを概説する. |
| ■認知科学演習 |
| 乾敏郎・斎木潤(情報学研究科) |
| 月3 後期 |
| 【内容】 この授業では,認知科学の最新の動向に関する論文を輪読することにより,認知科学の研究法,現在の課題等に関する深い理解を得ることを目指す.トピックとしては,注意と作業記憶の認知科学的研究,計算論的神経学に焦点を当てる.参加者は論文の紹介とともに毎回の討論に積極的に参加することが要求される. |
| ■認知心理学概論 I | ||
| 吉川左紀子 | ||
| 火3 前期 |
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| 本講義では,パターン認識,注意,記憶,イメージ,感情に関する認知心理学の代表的な研究,最新の研究を手がかりに,人間の認知過程の特徴を概説する.授業中にいくつかの実験を行い,自分の認知過程を認知する体験も取り入れる.認知心理学概論IIと合わせて受講することが望ましい. | ||
| ■認知心理学概論 U | ||
| 楠見孝 | ||
| 火3 後期 |
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| 人間の高次認知過程の基本的特性を,認知心理学,認知科学の主要な理論とモデル,実験データに基づいて検討する.あわせて,教育における応用についても検討する.取り上げる内容は以下の通りである.学生の発表,デモンストレーション実験,討論,ビデオの視聴などをおこないながら授業を進める. 取り上げる内容は,学習(知識獲得,熟達化),知能,創造性,問題解決,類推,比喩,概念,演繹推論,帰納推論,批判的思考,直観的推論,リスク認知,意思決定,応用認知心理学(広告,ユーザインタフェースなど),コネクショニストモデルなどである. |
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| ■メディア教育概論 | ||
| 吉川左紀子・齊藤智・子安増生・楠見孝 | ||
| 木1 前期 |
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| 本講義は現代社会におけるメディア・人間・教育の諸側面について,4名の教官のオムニバス方式により,講義する.下記の内容を含む予定である.
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| ■乳幼児発達論 | ||
| 渡部雅之 | ||
| 月4 前期 |
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| 子どもの発達過程を理解し,研究する力を身につけることを,本講義の目的とする.「視点取得」をキーワードに,さまざまな領域の話題を取り上げ,発達心理学の基礎理論や,主に乳幼児期を中心とする行動への現れ,発達研究の基礎や問題へのアプローチ方法などを具体的に論じる.
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| ■教育認知心理学基礎演習A |
| 齊藤智 |
| 水3 前期 |
| 認知,言語,思考,記憶,発達,社会認知など,認知系心理学に関心を持つ2回生を対象にした入門セミナーである.受講者は,全員が当日までに指定の文献を読み,担当の発表者の内容紹介の後,全体で討議する形式授業が進行する. |
| ■教育心理学課題演習T |
| 齊藤智・杉浦健 |
| 金4,5 前期 |
| 学生が主体となって,実験的心理学研究を行う.扱うテーマは自由である.学生は複数の班に分かれ教官のアドバイスの下で研究を行う.本授業は卒業論文作成の準備段階として,自ら主体的に実験計画を立て,実験を実施し,統計的分析を行い,その結果をまとめ,考察を加えて発表することを目的とする. |
| ■認知心理学課題演習 |
| 吉川左紀子 |
| 金4 後期 |
| 本演習では,各自関心のある研究テーマについての論文の精読,発表と議論を通じて,卒論研究で取り組む研究テーマについて明確な問題意識をもつことをめざす.受講生の人数にもよるが時間的に可能であれば,後半は卒業研究の前段階となる予備調査・予備実験を実施するところまで進みたいと考えている.実証研究の方法論が適用可能なテーマであることは必要条件となるが,認知心理学の範囲にとらわれず,社会,感情,人格,発達,教育等の幅広い研究領域を対象として実施する. |
| ■教育心理学講読演習I |
| 子安増生 |
| 水4 前期 |
| 文献講読(英):テキストとして,次の文献の中から「心の理論」と自閉症に関する論文を軸に読み進める. |
| ■教育心理学講読演習II |
| 清水寛之 |
| 月1 後期 |
| この授業では,文献講読(英〉テキストとして,Charles Stangor (2004) Research
Methods for the Behavioral Sciences, 2nd ed., Briton: Houghton Mifflinを読む. |